お知らせ

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山間部での測量の苦労についてのよもやま話

 西三河の山間部での測量での話。

 

 街中の測量に比べると、山間部での測量はアスファルト舗装が少なく、緑が多く日影が多いことに加え標高も高かったりするので少し涼しかったりする。とは言え夏は日本全国夏であることに変わりは無いので暑いものは暑い。

 また、日に光と雨をふんだんに浴びて草木も元気よく生い茂るため、伐採をすると全身を使ってナタや大鎌を振って作業をするので、頭の上から足の先まで汗だくになる。帽子のつばからしみ込んだ汗がしたたり落ちるくらいだ。

 

 それでも毎年のことながら、お盆休みを過ぎると体感として涼しくなってきたな、と感じる。きっと日が沈むのが少しづつ早くなっていくのと、朝晩の風が気持ち良いと感じるようになるのと、ヒグラシの夏の終わりを告げる悲しげな鳴き声が相まって秋の気配を体が察知しているのかもしれない。

 

 ただ、涼しくなるのと反比例してこれからの時期が個人的には一番気を張る季節になる。天敵の蜂が次の世代に引き継ごうと巣を大きくし、これから攻撃的になるからだ。測量をやる身として一番怖いのはヘビではなく蜂だと思っている。ヘビは意外とおとなしく、「ふう!」と一息ついて足元を見たら、すぐ横にいた、なんてことも度々ある。こちらから手を出したり踏んづけたりしなければ、意外と話の分かる生き物だ。

 ところが蜂はそうはいかない。なんせ巣がどこにあるかなんて茂った藪の中でわからないし、巣のある枝や草を刈ったりゆすったりするといきなり集団で湧き上がってくる。だから、今までは腰に付けたうなぎ鉈で草も枝も竹も切り開いていたけど、大鎌が欠かせなくなる。こいつは蜂にはかなり有効で、長さがある分蜂が湧き上がってきたらヒット&アウェイで離れるだけの時間的な余裕がある。ほんの1メートルくらいのことだけどこの差がすごく大きい。今の現場でも2つほどハチの巣を攻撃してしまい、黄色の集団が飛び出てきたけど間一髪で逃れられた。

 

 でも、見つけた巣の一つがちょうど境界予定位置の真上にいるんだよなぁ。とりあえず仮杭はそーっと入れられたけど、樹脂杭を設置するときは無理かも知れない。蜂用スプレーも買ってあるけど、何とか共存できないかと思案中。こんな余裕もまだアナフィラキシー反応が出てないから言ってられるのかも知れない。

 

 同じ現場。早くに暗くなる薮付近は明るいうちに済ますように気をつけていたのだけど、耕作放棄地の中は思うように移動ができず予定よりも進みが遅い。午後5時20分。開けた場所はまだ十分に明るい。でも耕作放棄地脇の小川の上は倒れた竹や絡まるツタ・草木が生い茂って既に暗くなっている。

 藪に近づいたその時、遠くから獣の唸り声が聞こえる。イノシシだ。暗くて姿は確認できない。

 しばらくしてまたうなり声が聞こえる。明らかにさっきより近い。両者の間を隔てるのは獣除けの鉄柵だけ。といっても動物園にあるような頑丈な柵ではない。数十キロの塊が突っ込んでくれば押し倒されてしまうだろう。

 「しまった。さっきのタイミングで撤収しておけば良かった」と思うも後の祭り。急いで逃げようにも逃げ道はやっとのことで薮漕ぎしながら進んできた野バラも混じる荒れ放題の土地だ。猪突猛進で一直線に駆け抜けるイノシシには勝てる見込みはない。とその時、測量機から自分の位置がわかるように使おうとポケットに入れておいたLEDライトがあるのを思い出した。

 一か八かで暗闇に向かって一番明るいモードでライトをつける。一瞬イノシシの姿が照らされ目が光る。その瞬間、「ブヲォォォ・ブヲォォォ」と低く太いうめき声と共に大きな塊が転がる音が聞こえる。それと同時に測量機に向かって勢いよく駆け出す。

 夕方になるとイノシシなどの獣が動き始める。事務所裏の空き地の草の根を掘り返されるのも決まって夜中。朝に現場に出ようと車まで来ると車の下を水が流れている。「またやられたか」と様子を見に行くと、イノシシが掘り返した土が水路を塞いで水があふれていて、鍬とスコップで水路を復旧してから現場へ向かうこともしばしばだ。

 習性をわかっていたのに、彼らの活動時間に彼らのテリトリーに踏み込もうとしたこちらの落ち度で、イノシシたちが悪いわけではない。草の根や体についた虫を落とすための沼田場を求めて、必死に生きようとしているだけだ。必死に生きようとするのは人間だって同じだ。ただ話し合っても分かり合える関係じゃないので、お互い上手に住みわけができるように、こちらから調整して行動するようにしてできるだけ鉢合わせしないように努めなければならないと思う。

 

 と、こんな感じでちょっと危険と隣り合わせなこともありながらも、何だかんだと街中で測量をするよりも田舎で測量をする方が自分には合っているのかなぁ、なんて楽しみながらやっています。

 

 豊田市・岡崎市ほか西三河地区近隣で山間部での測量のことでお悩みの方がみえましたら、先ずはご連絡いただければできる限りのアドバイスを致します。お気軽にお問合せ下さい。